自臭症と他臭症はここが違う
これまで、口臭の種類やその原因となるものを説明してきましたが、もうひとつ、説明しておきたい間題があります。
それは「口臭と心」の関係です。
口臭を訴える人の種類を、心理的な面で区分けすると、次の2つに分類されます。
- 他臭症
- 自臭症
「他臭症」は、明らかに口臭の原因があり、他人にもそのにおいを感じさせる口臭です。
「自臭症」は、調ぺてみても口臭の原因はなく、他人もにおいを感じないのに、自分は口臭が強いと思い込んでいる状態です。
他臭症
今まで述べた「病気による口臭」が認められ、その原因として歯科、内科、耳鼻咽喉科などで病気の診断がつくものです。
自臭症
口の中を調べてみても、歯垢や歯周病、むし歯も見当たりません。全身の状態も健康で、どこも治療をする必要はないのに「自分には強い口臭がある」と思い込んでいる人が、最近、増えています。
並んで歩いて話していたときに友人がふと鼻に手を当てた、恋人がキスをしてくれないなど、周りの人の何気ない態度や物腰、様子などから自分に口臭があると思い込み、ついには対人恐怖症や社会的な不適応を起こしてしまうこともある、というものです。
自臭症の患者さんは、口の中や全身に口臭の原因となる病気があるわけではないので、いくら歯科医が口の中を洗浄し、「もう大丈夫ですよ」と大鼓判を押しても、効き目はありません。「神経質なだけですよ」「気にしすぎですよ」「口の中は本当にきれいです。口臭なんかありませんよ」そう歯科医にいわれても、本人は納得しません。
自臭症は、別名「心因性の口臭」とも言われます。残念ながら、日本では自臭症に対する治療法が進んでいません。患者さんの悩みに真にこたえられる歯科医も多くありません。
「心の問題だから」といって、精神科の受診だけをすすめる歯科医もいます。
しかし、最近、自臭症の治療に積極的に取り組む歯科医師や医師も出てきました。
心因性の口臭を訴える人には、心と体の相関関係に気づき、毎日の生活の中で、自分の力で症状や病気をコントロールできるようになるよう、医師が援助していくことが大切なポイントになります。
そのための治療法としては、簡易精神療法、薬物療法、自律訓練法、暗示療法、音楽療法、行動療法、交流分析療法、家族療法、温泉療法、座禅、ヨガ、瞑想、気功法などたくさんの種類があり、患者さんの症状や性格に合わせて、いくつかの治療法が組み合わされます。
そして、自臭症の人に対しては、口臭が改善したかどうかが間題ではなく、健康的な社会生活が送れる上うになったかどうかが、治療効果を見る際の判断材料となります。
先述した「ガスクロマトグラフィー」や「ハリメーター」などの口臭を測定する機器で、実際に自分のにおいの数値を測ってもらい、客観的ににおいのデータを提示されるだけで、「自分の口臭は基準値並みだったのだ」と安心し、納得する患者さんも多いのです。
また、歯磨きの努力を重ねて口臭を克服していく過程を、磨き残しの有無を目で直接確かめ、その裏付けを確認しながら実行していくことで、改善されていくこともあります。
自臭症の8~9割は、医師との2人三脚で治るといわれています。「口臭が強いのではないか」という悩みがあるときは、一人であれこれ思い悩まずに、まずは歯科医を受診することをおすすめします。
- 口臭チェック~チューブテスト
※このテストには協力者が必要です。家族や友人など、気楽に頼める人に協力しても... - 口臭チェック~コップテスト~
このテストは、歯磨きする前、そして、食事をする前に行います。 きれい... - 自分で簡単にできる口臭テスト
複数のテストを試してみて、はたして「口臭が強い」のかどうか、自分の口臭レベルを把握しておきましょう。 口臭チェツクリスト - 自臭症と他臭症はここが違う
「他臭症」は、明らかに口臭の原因があり、他人にもそのにおいを感じさせる口臭です。 「自臭症」は、調ぺてみても口臭の原因はなく、他人もにおいを感じないのに、自分は口臭が強いと思い込んでいる状態です。 - 意外な口臭の原因~薬が原因になることも~
治療の必要からどうしても薬は代えられない、でも口臭が気になるという場合には、応急策として、人と会う前にうがい薬を利用したり、ガムなどをかむようにするとよいでしょう。唾液の分泌も活発になりますし、一時的とはいえ、口臭が気にならなくなります。 - 病気による口臭
たとえにおいがきつかったとしても、歯磨きやうがいなどの、簡単な予防策を実行するだけで口臭を取り去ることが可能です。 また、においの強い食べ物を食べたときやタパコによる口臭も、強い口臭の原因には違いありませんが、全体的に見れば少数派です。 口臭の多数派は、これから述べる「病気による口臭」です。 - 食べ物・タバコによる口臭
長年にわたり喫煙生活を続け、ヘビースモーカーになればなるほど、タパコのにおいは自分自身にとって日常的なものとなっています。においの慣れが生じているのです。喫煙による口臭にも慣れきって、すっかり無頓着になってしまっています。 - 起床時の口臭(モーニングーブレス)
起床時の口臭(モーニングーブレス) 起床直後に口の中がネパネパしていて、不... - 誰にでもある「生理的口臭」
唾液の分泌される量は一日のうちで波があり、分泌量が少ない時間帯は、唾液による自浄作用が働きにくく、口臭も出やすくなるのです。 - においがわかる画期的な測定機器
口臭の正体である揮発性硫化物という成分の量を客観的に測定できる装置に、「ガス... - 口臭の原因となる成分は揮発性硫化物
さて、口臭の原因となる成分には、主に次の3つのものがわかっています。 第一... - なぜ自分の口臭は気づきにくいのか
嗅覚にはこうした感覚の慣れを生じる性質があるのです。そのため、自分の口臭と長年付き合っていると、なかなか自分では気づきにくくなるというわけです。 - 口は、においのターミナル
口がくさいかなと感じたら、まずは原因を見つけることが肝心です。原因を究明せずに、「口がくさい」と不安にかられているだけでは、症状は改善しません。原因がはっきりすれば、対策は必ず見つかります。 - 「口臭衛生」は公衆衛生の問題
口臭もそのひとつであり、公衆衛生のひとつとして口臭衛生があるといえるでしょう。お互いに不快な思いをしないように努力する、現代人のエチケットの一つにあげられ るのではないでしょうか。 - 不快のにおいは、口臭と答える人がトップ
口臭を指摘してくれた母親に感謝している人、口の中の衛生管理は心のケア、という入、だらしない人間と思われないよう口臭には気 をつけていきたい、という人、口臭はコントロールできるをモットーに、人一倍、口臭予防に気をつかう人など、口臭についての悩みと、その解決に努力する実体験集です。 - 「自分の口臭が気になる」と答えた人は20%
口臭を気にしている人は実際にどれくらいいるのでしょうか。 東京都が行った「成人期健康栄養調査、「(自分の)口臭が気になる」と答えた人は20.7%でした。